南津守・仙台・南津守

あまりにも疲労が抜けないのでダイジェスト的に...


土曜日のJユース愛媛FC戦。ここで勝ち点3を得てグループ突破へ大きく前進したいところだったが...

立ち上がりこそセレッソが数多くのチャンスを演出していたが、GKのファインセーブ連発で勢いを得た愛媛は、高円宮杯でも見られたJユースの模範ともいえるようなパスワークでリズムを作り始める。グループ敗退が決定して今季最終戦となった愛媛の選手達は、サポーターや親御さんの大きな声援を受けて躍動感を高めていく。

そして、後半にドリブル突破からPKを奪われ、翔がきっちりコースを読んだものの僅かに届かず先制点を許してしまう。その後は個のチカラを前面に押し出して愛媛ゴールに迫ったが、1点が届かずグループ突破に向けて痛恨の敗戦を喫してしまった。

愛媛はパスワークとハードワークを前面に押し出し、チャミの世代や恭平の世代を見るかのような全員サッカーが好印象だった。全国の頂点に立つような強豪チームではなくても、この日のような良いサッカーができる。セレッソ大阪U-18にとっては、まるで数年前の先輩達の姿を観るかのような一戦だった。このような試合を経て得られるものは決して小さくないと思うし、2日後のジュビロとの大一番に向けてこの経験を活かしていってほしいと思った。


そしてトップの仙台戦。日差しが出てはいたが、日陰となったアウェー席は予想通りの冷え込みだった。

結果はご存知の通り。劇的なロスタイムの失点ではあったが、90分を通してチームとしての総合力、とりわけ上手くいかないときの悪い面が出てしまったという印象が強かった。個々としても、調子が悪い日なら悪いなりにハードワークできれば良いのだが、そうはならずにどこまでも悪くなってしまう選手が散見されたのは残念だった。

また互いを信頼して繋ぐ・崩すという点、チームの完成度においても仙台の方が一枚上手なように感じられた。J2では強いといっても強烈な個に依存した強さに過ぎない、ということを再確認させられた一戦だった。

それでも個人的には、何人かの選手からはこの試合に対する想いが伝わってきた試合でもあった。試合後の挨拶で泣いている選手の姿から、(まだ試合は残っているのに)泣いてしまっては終わりだなと思ったが、その一方でダービーで負けてものほほんとした選手達がいた頃に比べればマシなのかな?とも感じてしまい、何とも表現し辛い気分になってしまった。

もっとも、この試合で一番残念だったのは試合後の監督の立ち振る舞いと、自身の感覚とはズレた試合後のコメントだったのだが。この体勢のままJ1に臨んで、本当に大丈夫なのか...?


そして早朝には再び大阪へ戻ると、Jユースのグループ最終戦ジュビロユースとの大一番を迎えた。その前に行われたサテライトの練習試合で、個人的にはラストとなる学院ユニのオカムの姿を観ることができた。来期からはロアッソ熊本の一員としてJに挑戦する彼の姿が、またどこかのスタジアムで観られることを楽しみに、心待ちにしています。

この日のセレッソ大阪U-18は、「勝ちたい」という気持ちで終始ジュビロを上回るプレーを見せ続けた。ロングボールへの飛び出しから相手DFとの間に上手く身体を入れた龍のシュートで早々に先制する理想的な展開。更に、混戦から隼人が強引にボレーで叩き込んだ2点目は、愛媛戦の時から強烈に伝わってきていた、彼の強い想いが凝縮されたようなゴールだった。

後半こそスコアレスに終わったが、開始早々から右SHに投入された堀尾の躍動感溢れるドリブル突破や、驚異のコンバートでCBとして途中出場した純の急造とは思えないプレーなどもあって終始ゲームを支配。勝ち点3の奪取に成功し、グループ2位での突破にこぎつけた。

この日は急遽スタメンとなったGK鶴崎も安定したプレーを披露。得てしてガチガチのデビューとなることの多いGKだが、近年のデビュー戦ではもっとも落ち着いているという印象を受けた。また、拓実もゴールこそ奪えなかったが、前線からの積極的なディフェンスや攻撃時の果敢なチャレンジが印象に残った。この日のようなプレーが続けられればそう遠くない日にゴールは生まれるだろうし、何よりトーナメントでも貴重な戦力として計算できるのが大きい。

グループリーグ突破以降は一発勝負のトーナメントとなるJユースカップ。ラウンド16で対戦する名古屋U-18とは、ユース世代を観始めたこの5年間で対戦の記憶がない。2週間後のアウェー戦は決して容易ではない戦いになるだろうが、この豊田での一戦を制して、再びホーム長居の地へと戻ろう。


頑張れ!セレッソ大阪U-18!!