J1昇格、そして...

昇格を賭けた一戦がこれほどまでにエンターテイメントの要素の多い試合になるとは、正直なところ想像していなかった。これも3年もの間J2にいた中でチームとして成長できたということなのだろうか?成長できたのだと、そう信じたい。

切羽詰った状況ではなかっただけに、喜びよりも安堵のほうがはるかに大きい、そんな試合だった。トップリーグに所属することで、国内タイトルからACL、更に世界へと、やっと大きな夢を抱く権利を得ることができた。もちろん夢想するのは勝手なことで、実現するためにはこれまで以上の努力と挑戦を続けていかなければならないのだが。

そして安堵感が一瞬にして吹き飛ばされたアキの引退宣言。そのときは動揺したし、アキの言葉をを聞きながら様々な思いが過ぎった。それでも、時間が経ってみて思い直すと、アキらしい引退宣言だったのかなと思う。今はお疲れさまと言いたいし、今後は、別な形でセレッソに関わるアキの姿を見続けたいと思う。

アキこそが、アキだけが、セレッソの真のエースストライカーと呼べる選手だった。今後は新たなエースストライカーが、アキの背中に憧れて育った選手が、長居の地に現れてセレッソとともに大きく羽ばたいていってほしいと思う。

偉大な背番号20の継承者が、セレッソ大阪の新しい未来を作っていくと信じて。