プリンスリーグ関西 vs 大阪桐蔭高等学校 @万博大阪サッカーグラウンド

U-18にとっては鬼門の、そしてプリンスでは毎年必ず雨の協会グラウンド。チームだけではなく観戦者にとっても過酷な環境で、セレッソ大阪U-18は難敵・大阪桐蔭との一戦に臨んだ。


セレッソ大阪U-18 (プリンスリーグ関西第6節) のフォーメーション

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イエローカードの累積でサスペンドの慶太に代わって、怪我から復帰の秋山大地ボランチに入る。津守U-15から昇格した大地は、昨年の秋にはU-18に帯同して既に高円宮杯の舞台を経験。豊富な運動量とスプリント力を活かしたキレの良さで、攻守にわたって中盤を支配。大地の復帰は、チームにとっても大きなプラスとなるはず。

前半は膠着状態が長く続く。桐蔭FWによるセレッソの最終ラインに対するプレスは限定的であったため、ポゼッションはセレッソの支配する場面が長く観られた。しかし、セレッソの縦へのアクションに対する桐蔭のアプローチは徹底しており、2トップやサイドの高い位置では簡単にボールを収めさせてくれない。ボールを奪えばセレッソのプレスを回避しながら縦へと早めにボールを運び、どちらかというと桐蔭のプランに近いとも思われる展開で前半は推移した*1

後半開始より拓馬に変えてケンジを投入。拓実が二列目の右へと下がり、洋亮は左へと回る。するとケンジの献身的な動きのためか前線からのプレスが効き始め、拓実も前を向くことによって彼本来の個性が発揮され始める。セレッソのペースとなり始めた54分、左サイドからの洋亮のグラウンダーのクロスを健勇がきっちり流し込んで先制点の奪取に成功。健勇はプリンスリーグ全試合得点を継続中。7月からのプロ契約、更に今月のU-19代表選出によってこの試合がU-18最終戦となる可能性もある中できっちり結果を残した。できれば前半からプレー内容で圧倒してほしかったという気持ちもあるが、某アンバサダーの全盛期を思わせる胸トラップなどのプレーを観ると、思わず許容してしまいたくもなってしまう...

セレッソが先制したことによって、桐蔭のプレスの位置が高くなる。これによってビルドアップは難しくなったが、一方で前線でボールが収まる場面が増えるようになり、凌輔と大地の両ボランチが攻撃へと絡む場面も増え始める。そして前線ではケンジが攻守に躍動、ペナエリア内での鋭い突破やターンなどで後半は終始キレの良さを発揮。この日はケンジ本人にとってはゴールがなかったことだけが課題となってしまったが、この日のようなパフォーマンスが続けられればゴールを量産する日もそう遠くはないように思う。

桐蔭に時折チャンスを許しながらも、セレッソが試合を決定づけたのは82分。カウンター気味の展開から、ペナエリア前左に開いた健勇が右足アウトフロントで絶妙なパスをペナエリア内に送る。ここに右サイドから飛び出してきた拓実が、インサイドでしっかりと合わせて追加点を奪った。


セレッソ大阪U-18 (プリンスリーグ関西第6節) のフォーメーション

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終盤、89分に洋亮に変えて長谷川将を投入。わずかな時間ではあったものの、ボディバランスの良さを活かしたボールキープとドリブル突破で彼本来の持ち味が観れたのは嬉しい。最後はしっかりと試合をクローズして2−0で勝利。関西プリンス制覇に向けて、首位で最終節を迎えることとなった。大一番を制して、セレッソの、そして選手たちのチカラをこの関西の舞台で示してほしいと思います。

頑張れ!セレッソ大阪U-18!!

*1:もっとも、グラウンドの構造のせいでピッチの遠いサイドは視界不良なため、詳細を把握することはできませんでしたが...