J1第3節 vs FC東京 @味の素スタジアム

風は強いが気温は高く、この時期の夜ゲームとしては比較的観戦しやすい環境。ジンヒョンの復帰、アマラウと清武の負傷離脱によって多少メンバーの入れ代わりを見せたセレッソ。手強い相手との対戦が続くものの、そろそろ勝ち点3を取っておかないと厳しいか。

味スタで東京に勝つイメージはほとんど無い一方で、一昨年と昨年のU-18の印象から苦手な感じもしなかったのだが...

康太をDFラインの中央において羽田をボランチに上げたことで、これまでの2戦とくらべてチームバランスは幾分は改善したという印象。羽田は黒子役に徹して良い意味でピッチ上から存在感を隠し、マルチネスの特徴を引き出せていたと思う。また、康太もチームNo.1のフィジカルで対人の対応はほぼパーフェクト。未来のA代表も見据えられる選手だと個人的には思うのだが、なぜウチのチームでは出場機会が少ないのか?

一方でマルチネスのコンディションはまだまだ。羽田のサポートでこれまでの2戦よりは自由にプレーできる時間が多かったが、昨年の良いイメージが強いためか、妙なミスや守備面での安易な対応が目に付いてしまう。

加えて、2シャドーとアドリアーノの連携は変わらず時間がかかりそう。カイオのようなポストアップやサポートを望むのは酷な感じがするので、もう少し違うアプローチや工夫が必要な気がするが...。ただ、アドリアーノは攻守に献身的な良い選手であることは間違いないので、チーム内での活かし方を何とか見出してほしい。

その2シャドーも、昨年のようなサポートが足りないことを差し引いてもちょっと物足りない感じが。特にシンジは、時折さすがと思わせるプレーを見せるものの消えている時間も長く、まだベストコンディションではないようにも思える。シンジも乾も今のセレッソでは象徴的な存在だが、良くないと思ったら家長や怪我をしてしまったが清武も積極的に起用していけないものか。

そしてチームとして上手くいっていない部分の皺寄せが、両ウイングへの過度な負荷となっているように思えてしまう。それだけに、オマと高橋のパフォーマンスについては現状では何とも言えない。まだ噛み合ってはいないものの、高橋のゴールへのアプローチを意識したアタックは個人的には好印象ではあるのだが。もちろん、ガミさんやシャケに変えてどうなるのかを、一度見てみるのもアリかもしれないが...

などと課題は多く残っているものの、チームとして少しずつ良くなってきているのも事実。上本はこの3試合でしっかりと自らの存在をチームに示すことができているし、ジンヒョンは守護神としての存在感をこれ以上無いというくらいの最高のパフォーマンスで示してみせた。途中出場の黒木も、J1でしっかり戦えるところをみせることができたと思う。あとは、チームとしてどれだけ組織化していくことができるか。というよりも、組織化というほど緻密に作れる監督ではないので、どれだけ個々の良さを引き出しあえる関係を築けるかだろう。

終了間際のオープンな殴り合いからは勝ち点3の匂いが強烈に漂っていただけに、スコアレスドローという結果は残念だった。最後の場面で決め切れなかったことの意味は本人が強烈に感じているようなので、次節の爆発に期待したい。