Jユースカップ決勝トーナメント vs ジェフユナイテッド千葉U-18 ＠南津守さくら公園スポーツ広場
ユース世代における3大大会の最後を飾るJユース決勝トーナメントが遂に開幕。3年生にとっては最後となる大会。抑えることのできない胸の高鳴りとともに、目指すは僕達のホーム大阪長居スタジアム。
厳しい戦いが、選手達を更なる成長へと導く。
GK：一森
DF：夛田、杉本、原、扇原[CAP]
MF：高橋（→道上→坂口）、細見、南（→永井→李）、山口、丸橋
FW：中東
南津守は大勢の観客に加えてU-12の選手達や高円宮杯3戦目を終えた津守U-15の選手達も訪れ、最高の雰囲気を演出。しかし全国大会独特の空気もあってか、序盤は互いに慎重な立ち上がりをみせる。両チームともにリスクを避け、速めに縦へとボールを運ぶ展開。
重苦しい前半に存在感を放ったのは、グループリーグ序盤以来のスタメン復帰となったナオ。春先はシンプルにボールを繋ぐプレーでチームに貢献したが、この日は彼本来の持ち味であるドリブル突破で右サイドを躍動。次の試合も強い気持ちで自分のプレーを完遂し、怯まず積極的に仕掛けていってほしい。
前半最大の決定機は、カウンターからタカのアーリークロスにナオがファーで合わせた場面。その後は次第に千葉がポゼッションを高める展開となり、決定的なシュートも純のビッグセーブで事無きを得てスコアレスで前半を折り返す。
試合を通して、不安定なジャッジのために苦戦した部分もあった。今大会のチーム得点王で、最前線で攻撃の基点となる優治は競り合いのほとんどがファールと判定され前線にボールが収まりきらず、攻撃面における停滞の原因となった。足先だけでディフェンスに行ってしまう場面があるなどチームとして反省すべき部分も無いわけではなかったが、この日のジャッジには明らかな「偏り」があった。
後半、そのジャッジが試合を動かす。ハイボールに競り合いに行った優治に2枚目のイエローが出され退場となり、1人少ない状況に追い込まれてしまう。おそらく競り合い時に肘を使ったというような判定だとは思うが、五分の競り合いをファールと判定され続けた挙句のこの仕打ちは、全国大会の舞台では決してあってはならないこと*1。
しかし、10人となったセレッソはチームとして崩れることなく、むしろ個々人がいつも以上の働きをしたことによって、逆に千葉を追い詰め始める。副さんをはじめベンチも決して弱気になることなく、中盤を1枚削り、ダイナモ南に変えて1トップに龍を投入。更にナオに変えてケガから復帰の隼人を投入してあくまで攻撃姿勢を貫く。個々の選手がハードワークすることによって実現した戦い方だったが、これもバイタルエリアを一人でカバーし続けた細見の存在があってこそ。彼への信頼感無しに、一発勝負のトーナメントでこの積極采配は無かったのではないかと思う。
途中交代の龍は絶好調。カウンターからサイドを破るとセンターラインから単独で持ち込み決定的なシュートを放つなど躍動感溢れるプレーを披露。更にトップコンディションに戻りつつある螢のPAドリブル進入からのシュートは相手キーパーに弾かれるなど、押し込みながらもあと一歩が届かないもどかしい展開。
そして延長戦が脳裏を過ぎり始めた後半43分。一人少ない状態でオーバーワーク気味となり始めた苦しい展開の中で得た左CK。スタンドから「ココやぞ！」「絶対決めるぞ！」と多くの声が飛ぶ。夛田の放ったボールはニアで弾かれ、更にファーに流れたボールを再びヘッドで中央に折り返す。そして、ここにマルがボレー気味に強引に合わせたボールが右サイドネットを揺らすと同時に、ピッチ内・スタンドの双方で歓喜が爆発。ゴールを決めて走り出したマルに次々と選手が折り重なり、純はスタンドに向かってガッツポーズを繰り返す。
試合再開とともにロスタイム4分の表示。残り時間を考えてテヒョン、豪とタイミングを分けて投入。そしてカウンターからテヒョンが絶妙な抜け出しを見せ、後ろから倒した千葉の選手に一発レッドが出される。このファールで得たFKを夛田が豪快にシュートを放った後にタイムアップ。苦しみながらもベスト16を突破し、長居第二で行われるベスト8へと駒を進めた。
次の対戦相手はクラ選のベスト8で1-2と惜敗した柏レイソルU-18。Jチーム内定7人、更にスペインリーグへの移籍が噂される選手も存在し*2、今年のU-18最強と称されるチーム。しかし、そんなことはセレッソU-18の選手達にとって一切問題とはならない。セレッソの誇りを胸に最高の戦いを演じ、勝利を掴み取ってみせる。そのために、僕らも最高のサポートができるよう、最高の準備で臨もう。
彼らの冒険は、まだまだこれからが本番。
頑張れ！セレッソ大阪U-18！！
