プリンスリーグU-18関西 vs ガンバ大阪ユース＠万博人工芝

「高円宮杯への出場条件は●点差の負けまで．．．」そんなこと、この試合には一切関係ない。この大阪ダービーマッチを制すること、そしてプリンスリーグ関西の頂点に立つこと。勝利を目指して、セレッソ大阪U-18は全員のチカラを合わせてこの一戦に挑む。

GK：一森22
DF：扇原5、面家2、原12
MF：夛田26、細見8、中東7（→宮薗32→市川6）、丸橋11
FW：杉本20（→永井9）、山口10[CAP]、高橋24（→杉浦15）

U-18の選手達に加え、西U-15の選手達、そして多くの親御さん。最高の雰囲気、最高のモチベーションのなかキックオフ。そして、開始早々最高の展開。

左コーナーフラッグ近くで得たFK。ニアに飛び込んだマルがヘッドで完璧に合わせ開始早々の先制弾。歓喜が爆発する選手、ベンチ、サポーター．．．最高の展開でダービーマッチは幕を開けた。

その後も最高のチームバランスでガンバ攻撃陣を封殺。最終ラインからの縦へのアクションを摘み取り、攻撃へと繋げていく。優治、細見の二人がセンターで激しく当たれば、右サイドは夛田と健勇が宇佐美を封殺。今年のガンバは、宇佐美、岡崎の左（セレッソから見て右）の崩しがひとつのカタチとなっているので、ここで全く仕事をさせなかったのは大きかった。夛田ならやってくれるだろうとは思っていたが．．．予想以上に素晴らしかった。

対する左サイドも躍動。この大一番でスタメンに復帰したナオが積極的なファーストディフェンスからチームに貢献。ボールを奪うと積極的に仕掛け、これまでのシンプルなプレーに加え、西U-15時代の彼らしい仕掛けが戻ってきた。先制ゴールをあげたマルも、正確なクロスと積極的なミドルで攻撃に参加。安定感抜群のサイドアタッカー。

最終ライン。康生の読みと対人の強さ。原慶、タカも相手CFに決定的な仕事をさせない。特にタカ。今年になって守備での粘り強さが格段に上がったとはいえ、全く遜色なくCBをこなす姿には驚いた。世代別代表では中盤を任される展開力で、攻撃のビルドアップにも貢献。

PA右エンドライン近くからガンバのFK。ニアで逸らされ同点とされるも、前半の本当に危険なシーンはこの場面だけ。90分間絶えることのない純の最後尾からのコーチングがディフェンスをより強固なものに。

そして、前節の怪我を押して強行出場したキャプテン螢のプレーがチームを引き締める。失点後、優治と螢のポジションをチェンジ。優治が最前線で基点を作り、螢は中盤からゲームを組み立てる。ポジションチェンジ後間もなく、健勇が右サイドをPA深くまでドリブル突破。ファーへのクロスを、優治が「届け！」と言わんばかりに全身を伸ばし、ヘッドで捻じ込み2-1と勝ち越し。1点をリードし、前半を終了。

後半。ここから長い45分が始まる。後半間もなく優治に変えて宮薗、これを受け健勇がトップに移動。この交代の直前、それまで素晴らしいプレーを続けていたナオが相手選手との接触で負傷退場。これを見たベンチはサムソンを投入。サムはファーストプレーで右サイドを突破、PAに進入し一気にフィニッシュへと持っていく。この試合に賭ける彼の想いが伝わるワンプレー。観に来た西U-15の選手達に伝わっただろうか。

同点ゴールを目指し、積極的に仕掛けてくるガンバに対し、セレッソは高いディフェンス組織で対応。危険な場面がなかったわけではないが、集中力と声は途切れることなく、最後まで足が止まることは無かった。

ベンチは更に疲れの見え始めた健勇に変えて龍を投入。最前線で基点となり、懸命に相手ボールを追い回す。交代で入ってくる選手が勝利に向けて意識やプレー内容に全くブレが無い。最後は市川を投入して凌ぎ切り、2-1のまま試合終了！セレッソ大阪U-18、プリンスリーグ関西初制覇！！そして高円宮杯とクラブユース選手権のふたつの全国大会出場権を手に入れた。

セレッソ大阪としての誇り、ピッチ内外の全ての選手が作り出した一体感があればこそ、今日のこの日を迎えることができた。本当に嬉しい！喜び、叫びすぎてもう声も出ない。全国でも、頂点を目指して全員で頑張ろう！！

そして、この日はU-12、津守U-15も最後の大一番に挑み、全てのカテゴリーで最高の結果を得ることができた。試合終了までの残り10分の間に、U-12の全小初出場、津守U-15の関西制覇と、次々とメールが携帯に届いた。

2008年6月22日。U-12、U-15、そしてU-18．．．全てのカテゴリで優勝決定。全小大阪府予選、U-15クラ戦関西大会、プリンスリーグ関西、いずれもセレッソとしては初優勝。今日のこの日に、セレッソ大阪育成組織の歴史が一気に動き出した。

セレッソ大阪に関わってきてこんなに嬉しい日はない。今日は本当に、それだけです。