勝手な回想2

今年初めて見た試合は、プリンスリーグ初戦となった萩谷での金光大阪戦。開幕戦にもかかわらず主力を怪我で欠く苦しい陣容。昨年の農大浦和で強烈なインパクトを受けた両SBの宇佐美と諒司を欠き、ノボルはやっとランニングを始めた状態。チームとして試行錯誤を行っているような状態だったが、選手たちはまた新たな驚きを与えてくれた。
FW永井のゴールに向かう執念。決して体格に恵まれているわけではないが、体を張って最前線で基点となり、前を向けばゴールへの強烈な意思を感じさせた。オカムはFWではなくCBとして最終ラインを統率。最終ライン唯一の3年生としてギリギリのところで体を張り、チームに安定感を与えた。
そして最大の驚きだったのはMF篠原。昨年は中浜のサポート役という印象が強かったが、今年のセレッソ大阪U-18は「篠原のチーム」と言っていいぐらい彼が攻守の中心となっていた。試合はその篠原のゴールで1-1のドロー。しかし、チームとしては発展途上の段階で、主力の復帰も含めてチームとしての更なる熟成が必要に感じられる試合だった。
今年2度目の観戦は、長居第二での草津東戦。試合前は、初戦やこれまで人伝に聞いていた話から「大丈夫かな?」という心配の方が強かったが、草津東が万全に程遠かったこともあり、1-0という際どい結果ではあったが安心して見ることができた。この日の驚きは右MFとして先発出場した2年生の市川。絶妙なバランス感覚で攻撃の基点となり、この日唯一の得点も市川のアシストだった。CBや右SB、(ユースの試合で見る機会はなかったが)ボランチもこなせるユーティリティ性を持つ彼は、一年を通して不可欠な戦力となった。来年春、彼の成長した姿を見るのが楽しみで仕方が無い。また、この日の得点者となったFW長坂は、高い技術と独特の感性で攻撃を牽引。彼にも来年の活躍を期待している。
今振り返ると、自身にとって、プリンスリーグBブロックの試合はこの二試合しか見ることができなかった(もっといろいろ見ているような気がするのだが...)。シーズン序盤、もっと彼らの試合を見たかったというのが今の正直な感想として残っている。