U-18クラ選準決勝 名古屋 vs 柏

金曜日は例年に違わず勝ち上がり前提で休暇取得中のため、吉村屋経由で迷わず三ツ沢へ。ちなみにネームバリューでは吉村屋だが、旧保土ヶ谷住人としては相鉄線天王町駅もしくは西横浜駅近くの光屋を強く推したい。腹一杯食べたい時は、グリルつくしでガッツリ行く方向で*1

第一試合は名古屋vs柏。名古屋はグループ3戦目で甲府に大勝。中3の北川柊斗のハットトリックもあって、得失点差で愛媛を退け2-2位でトーナメント進出。ラウンド8ではグループ3連勝の大宮を退けて、三ツ沢進出を決めた。

対する柏は、グループ3戦目の仙台戦で終了間際に2点のビハインドを追いついてドロー。勝ち点7でグループ1位突破を決めた。そして、ラウンド8で浦和を破っての三ツ沢進出。クラ選枠での高円宮杯出場を賭けた試合は、グループリーグの再戦となった。

前半はやや柏ペースも、互いに相手のストロングポイントを消し合う展開。名古屋は押し込まれながらも、左サイドの小幡元輝のドリブル突破などでカウンター気味にチャンスを窺う。開始早々の小幡のミドルがバーを叩いた場面が、前半最大のチャンスだったか。

対する柏。今大会は初観戦となったが、個人的に柏のポゼッションは常に注目の対象。システムは、お馴染みのバルセロナスタイルの4-3-3。アンカーに世代別代表の相馬大士が入り、トップの山嵜駿もボールコントロールとゴールセンスに長けた好選手。最終ラインからのビルドアップ時には、3トップに加えてセンターハーフの2人もオフサイドライン近くまで上がってポジションを窺う*2

前線の5人は、状況に応じてポジションを下げてビルドアップに参画したり、ラインの裏を狙って飛び出したりと名古屋DF陣の攪乱を狙う。アンカーの相馬とCBの2人からのロングフィードも多く、ポゼッションで相手を隙を窺いながら、サイドチェンジや裏へのフィードなど大きな展開を織り交ぜていく。

それでも全体として動きは少なく、互いに様子見という状況。柏のポゼッションには、センターハーフが下がる・上がるといった縦の動きによる連動は見てとれた。ただ個人的には、昨年のセレッソ大阪西U-15のように、例えばSB・センターハーフ・ウイングの3人の関係を中心として、横のチェンジも織り交ぜてどんどんポジションを動かしながら、積極的に相手を崩していくような動きを期待していたのだが...*3

後半に入ると、柏が押し込んで名古屋がカウンター、という構図がより鮮明となってくる。名古屋はGK古川真大のファインセーブ連発で、何度もチームを救う。途中から入った北川もこの日は不発に終わったが、センスの高さと高校生に負けないフィジカルで存在感は見せた。もしU-15クラ選にも出てきたら、ちょっと別格な感じになってしまうだろう...

延長に入ると完全に柏ペース。名古屋としては、PKに持ち込めればOKというくらいの感じだっただろう。しかし延長後半ロスタイム、ポジションを1列前に上げていた相馬が、山嵜の冷静な折り返しをゴールに流し込んで遂に均衡を破る。試合はそのまま終了となり、柏が決勝進出と同時に高円宮杯出場権を獲得した。

柏は派手さはないが、前述の山嵜、相馬に加えて、CBもフィードの精度が高く、このテのサッカーで必要なセンターラインに好選手が揃っているチーム。個人的には、高円宮杯で対戦する機会があれば面白いと思う。

対する名古屋も、主力を欠いた状態でのベスト4進出は見事。高円宮杯でも一定の結果を残せそうだが、それ以前に北川以外にもU-15世代には良い選手がいるらしいので、U-15クラ選で大きな結果を残すかもしれない*4

*1:横浜にお店が移転する前は、保土ヶ谷の会社寮近くにあったため、かなりお世話になったのでした。

*2:名古屋が最終ラインを高い位置で保ってコンパクトにしていたことも原因だったかもしれない。

*3:いち観戦者として、柏のポゼッションに勝手な期待を持っているということでご容赦ください。

*4:もちろん一番大きな結果を残すのは、清水監督率いるセレッソ大阪U-15だと信じて期待しています!