U-15高円宮杯ラウンド8 vs 東京ヴェルディジュニアユース @長居第二陸上競技場

グループDを1勝2分の勝ち点5で、苦しみながらも1位通過した津守U-15。トーナメントの初戦はユース年代における関東の強豪、東京ヴェルディ。西が丘、そして国立の舞台を目指してホーム長居での一戦に挑んだ。


セレッソ大阪U-15 (高円宮杯ラウンド8) のフォーメーション

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立ち上がりはセレッソが積極的な出足でペースを掴む。ボールを奪うと、森定、平松の両アタッカーがサイドを果敢に仕掛けていく。序盤はヴェルディ陣内へと押し込んだが、最後のところで崩しきるには至らない。

時間とともに、ボールポゼッションは中盤を支配し始めたヴェルディへと移行していく。何度か決定的な場面を迎えてしまうが、キャプテン置田のビッグセーブによって、最後のところでゴールを割らせない。前半だけでも3本くらいの枠内シュートを、ギリギリのところで弾き出した。

防戦気味の津守U-15だったが、何度かカウンターから決定的な場面を演出する。圧巻だったのはセンターライン右でボールを受けた拓実が、裏街道を織り交ぜながらDFを2人かわし、更にペナエリア手前で2人を交わしてPAに進入した場面。最後はGKに押さえられたが、個の違いを見せ付ける場面だった。

スコアレスで迎えた後半。前半同様にヴェルディに押し込まれながらも跳ね返し続けたが、後半9分、遂に均衡を破られてしまう。その後、平松に代えて藤川を投入。セットプレー後のゴールエリア内の混戦から放たれたマーボーのシュートは、ギリギリのところで右ポストを叩く。そして後半22分にはマーボーに代えて今井を投入。前線の圧力を更に強めていく。


セレッソ大阪U-15 (高円宮杯ラウンド8) のフォーメーション

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攻勢が実ったのは後半31分だった。ペナエリア右外で阪上のパスを受けた拓実が中央へ向けてドリブルを開始。相手DFを2人交わしたところでシュートコースができたように見えたが、更に左から来たDFも引きつけてから交わしてしまう。最後はGKと1対1となると、これを冷静に流し込んで1-1の同点とした。

その後は押し込むヴェルディ、カウンターで仕掛けるセレッソの展開となったが、後半37分に再び均衡が崩れる。相手CKを置田が一度は弾き出したもののこぼれ球を拾われて混戦となり、最後は押し込まれてしまう。

残り時間は攻勢に出たセレッソだったが、一歩届かずタイムアップ。津守U-15にとって、この試合が今期ラストゲームとなってしまった...

個人的に津守U-15を観たのは、Jヴィレッジで行われた夏のクラ選以来となった。選手達の頑張りは痛いほど伝わってきたが、夏の頃ほど上手く噛み合っていないようにも思われた。夏のクラ選を制したU-18と同じように、良かったときのサッカーがなかなか表現し切れない、もどかしさのようなものも感じられた。

それでも、厳しいレギュレーションを乗り越えて決勝トーナメントまで進出してきた選手・スタッフの努力は称えられるべきと思う。2大会連続の全国ベスト8は、ここ数年のU-15カテゴリでは最も素晴らしい結果。今は悔しいかもしれないが、胸を張って、次のステージへと上がっていってほしいと思います。

U-12やU-13は冬にも公式戦が続くが、区切りという意味ではセレッソ大阪ユースの1シーズンが終わったといえるだろう。振り返ればあっという間だったが、今年は本当に様々な出来事があった。ここ数年間、セレッソ大阪ユースは「育成型クラブ」という言葉のもとに全体としては右肩上がりで成長を続けてきた。その一方で、今年は「育成」という言葉の意味について、色々と考えさせられる年だったように思う。

今年の反省点は次に活かして、来年へと繋げられるように。選手達が活き活きとプレーし、セレッソのエンブレムを誇りに切磋琢磨する...そして彼らを取り巻く大人達が、ひとりひとりの成長を最大限に引き出してあげられるような組織を目指してほしいと思います。

今年一年、お疲れさまでした。