クラブユース選手権(U-15)関西大会 初日

6月に入り、ユースのあらゆるカテゴリーで重要な時期を迎える。U-18では来週からプリンスリーグ関西が再開され、リーグ王者と高円宮杯への出場権を賭けて残り2試合を戦う。先月にチビリンピック8人制サッカーで全国大会準優勝を成し遂げたU-12は、今月中旬から今月末にかけて全日大阪予選に挑む。

そして今週末、U-15カテゴリーでは全日本クラブユース選手権関西大会が始まった。津守U-15と西U-15が、全国大会への出場権を目指して戦う。土曜日、津守、西ともにホーム南津守でのグループリーグ初戦に挑んだ。


【津守U-15 vs 宇治FC】

 GK:置田1
 DF:藤川7(→森定16)、藤原13、瀧田5、蓑岡4
 MF:阪上2、木邨6、秋山8、平松11
 FW:南野9(→池田19)、井口10

大会初戦の硬さが、立ち上がりの時間帯に出てしまった。
サイドの崩しから立て続けに2失点を喫し、予想外の展開にピッチ上の選手達も少なからず動揺した様子が見てとれた。それでも、「落ち着いて、1点ずつ返せばいいから!」と冷静に指示を送る古賀監督の言葉が効いたのか、個々の能力で勝る津守U-15が次第にチャンスを作り始める。そして、昨年からチームの主力として活躍していた南野拓実秋山大地がともに2ゴールを奪い、前半は4-2と逆転して折り返した。

後半開始早々、途中交替で入った森定大樹が絶妙なループシュートで5-2と引き離す。その後、1点奪われて再び2点差に戻されるものの、後半途中からポジションをFWに移した秋山がハットトリックを達成して6-4で試合終了。緊張からか、本来の津守らしいサッカーにはならなかったのかもしれない。しかし、勝ち点3という結果を得て次に繋げることができたことを、今後に向けてプラスにしていってほしい。

スタメンのおよそ半数が昨年から主力として活躍しているこのチームのポテンシャルは、率直な印象として非常に高いように感じている。あとは、チームとしてどれだけ個々チカラが上手く噛み合っていけるか。そして、昨年のようなここ一番での勝負強さを発揮して、今大会も勝ち進んでいってほしいと思います。



【西U-15 vs 岩田FC】

 GK:有井1
 DF:吉本2、坂手5、河面4、岡田武7
 MF:岡山11、天野3、吉永6(→正條16)、平田13、南10
 FW:長谷川8

西U-15は、昨年は関西第3代表としてJヴィレッジへの切符を手にした岩田FCとの一戦。初戦にグループリーグの大一番を迎える格好となった。

立ち上がりから、西U-15は小気味よいパスワークでボールを繋ぐ。しかしアタッキングサードからは岩田FCが堅固なブロックを形成し、鋭いカウンターで西U-15のゴールを狙う。立ち上がりから高い緊張感が漂い、大量得点となった先の試合とは異なる、1点が非常に重く感じられる試合展開となった。

昨年から左SBでスタメンに定着していた河面旺成はCBとして出場、精度の高い左足を併せ持つプレーはどことなくU-18のタカに似ている。同じくCBの坂手優雅は、的確な読みとポジショニングで多くのルーズボールをマイボールにし、彼ら2人を中心にディフェンスラインは安定。攻撃面では、的確な判断と動き出しで巧みにトライアングルを構築し、観ていて楽しくなるほどにボールが回る。スタメンで唯一2年生の平田昌規が豊富な運動量で上手くボールを引き出し、リンクマンとしてポゼッションに大きく貢献していた。

前後半を通じて両チームの質の高い攻防が続き、そしてドローでも充分と感じられ始めた終盤の時間帯。それまで、前線で基点を作り続けてきた長谷川将がゴール中央左から放ったシュートは相手GKの右脇を抜け、値千金の決勝ゴールを奪うことに成功する。1-0で接戦を制し、津守U-15とともに初戦で勝ち点3を得ることに成功した。

対戦相手となった岩田FCのレベルも高く、内容としては全国大会レベルの一戦だった。夜に観た代表戦よりも、この試合の方が強く引き込まれました(笑)。最後の崩しの部分などチームとしても課題はあるのだろうとは思うものの、良いサッカーをしていることは間違いないので、自信をもって以降の試合に臨んでいってほしいと思います。


グループリーグの残り2試合のあとに、各グループの上位2チーム(計16チーム)が決勝トーナメントへと進む。6月は、全国大会の出場権は関西は6枠を目指して、強豪チームとの熱戦が繰り広げられる。

Jヴィレッジを目指して頑張れ!津守&西U-15!!