プリンスリーグ関東 三菱養和 vs 鹿島学園

体調も回復しつつあり、久しぶりに現地観戦でサッカーをと巣鴨スポーツセンターグラウンドへ。マリノスやジェフなど、まだ観ていないJ下部組織を観たいとも思っていたが、体調優先で朝はゆっくり寝ていた結果ここしか時間の合うところがなかったというのが正直なところ...

今期早くも3度目となった養和の観戦。スタメンは前回観戦した鹿島ユース戦から、CBの中村[3]→[22](千葉?)以外は変わらず。対する鹿島学園はボックス型の4-4-2。運動量豊富なプレッシングからのカウンターで、2トップの三橋[10]と郡司[17]が前線で基点となる。

前半。人工芝を転がるボールは速く、バウンドしたボールは高く跳ね上がってコントロールの難しいピッチ*1。その中で、養和は速いボール回しにも総じてパスやトラップに落ち着きがあり、個々の基本技術の高さを改めて示す展開。もっとも、ホームグラウンドということで、鹿島学園に比べてアドバンテージもあったのだろうと思われるが。

序盤は養和が右サイドを中心に攻撃を展開し、近藤[15]の積極的な飛び出しから何度かSBの裏を突いてチャンスを演出。前半17分、波状攻撃から近藤が基点となり、右SB大野[5]がオーバーラップからマイナスのクロス。これをCF木村[9]がニアでの豪快なヘッドで押し込み養和が先制。試合を観るたびに、ピッチ上での木村[9]の存在感が強くなってきているように思えるのは気のせいか。

一方、失点を喫した鹿島学園も前線からの組織的なプレッシングを仕掛け、前線4人を中心としたカウンターからチャンスを伺う。前半はゴールがちょっと遠く感じられたが、トータルではしっかりした組織を持っている好チームという印象。1部リーグの他チームとも充分互角にできそうな内容なだけに、現在の勝ち点はちょっと不思議な感じがしたが...

得点後は養和がボールを保持し、鹿島学園が踏ん張る展開。養和は中盤のトライアングルの小気味良いパス回しから何度かチャンスを作るが、最後のところで決めきれない。前半ロスタイムにはCKからCB内堀[4]が決定的なヘッドを放つが、ボールはわずかにゴール左へと逸れる。そして前半終了から懸念していた雨がポツポツと降り始め、後半開始時には視界を遮るような豪雨。一面水浸しとなった人工芝ピッチで繰り広げられるサッカーは、まるで前半とは全く別のスポーツのようだった。

ボールは水溜りに浮いて、グラウンダーのパスは全く前に進まずロングボールの応酬。そして試合はPA付近までボールを運べば、互いに決定機となる一進一退の攻防に。終盤は養和がキープに入って時間を使おうとするが、鹿島学園も決定的な場面を2度3度と作り出し、最後まで攻撃姿勢を緩めない。ロスタイムの鹿島学園のヘッドは逆サイドからは「入った」ように観えたが僅かにポスト左に逸れる。鹿島学園としては、勝ち点があと一歩のところまで来ていたラスト5分。そして養和はギリギリのところで勝ち点3を手にすることに成功し、今リーグ唯一となるホーム開催ゲームを勝利で飾った。

養和としては天候が崩れる前の前半に1点リードしたのが大きかったともいえるし、逆に前半の内容からすれば1点に留まったことがこのゲームを苦しいものにしたともいえるかもしれない。いずれにしても、養和はマリノスのドローを受けて1部リーグ2位に浮上。ラスト2節を残して、優勝争いはFC東京、養和、マリノスの3チームに絞られた。

来週以降は、クラ選&インハイ予選の関係でおよそ1ヶ月間のリーグ中断。ラストの2節は優勝争いと高円宮杯出場枠、そして1部リーグの残留をかけて様々なチームの想いが交錯する好ゲームが、各会場で繰り広げられそうだ。

*1:昨年、プリンス関西で野洲と試合したときの水口スポーツの森も似たような感じだったかな...