プリンスリーグU-18関東 FC東京U-18 vs 前橋育英高校

開幕が来週に迫ったプリンスリーグU-18関西。関東では関西よりも1週間前に開幕し、早くも熱戦が繰り広げられている。自宅から電車10分の場所でサッカーが観れるということは、ホームもアウェイも遠征となっていた日常からは考えられない便利さ。もっとも、徒歩圏内に住んでいる某Sweetsの人は今週も長居へと移動しており、自分とは違ってチームへの忠誠心が高くサポーターの鑑やなとw

東京ガス深川グラウンドで実施された第1試合は、昨年のクラ選王者と選手権ベスト4の両チームによる、開幕を飾るに相応しい好カード。


FC東京U-18
GK:崔1
DF:廣木4、平出6、松藤26、武藤13
MF:三田14、年森8、佐々木15、星7
FW:山崎18、山口9


前橋育英高校
GK:志村12
DF:木村6、細萱22、田中3、代田4
MF:上星9、小島14、三浦8、木下23
FW:皆川10、粕川11

※キチンとメモっているわけではないので、ポジションが多少異なるかもしれませんが...

前育の小島14はヴェルディ小山出身の新2年生。ということは、中学時代は慶太とボランチでコンビを組んでいたのだろうか?彼を含めて前育の選手達は前線も最終ラインも、全体的にデカいなという印象。


前半、立ち上がりから東京が積極果敢に押し込む展開。東京は昨年同様、前線の積極的なディフェンスから発動するショートカウンターで前育ゴールに迫る。たとえスペースが狭くても、チャンスと思えば2、3人が有機的に絡んで躊躇いなく仕掛けてくる。新チームとなって間もないことから細かいミスや意思疎通の違いなども散見されたが、軽快なショートパスとドリブル突破によって、最短距離でゴールを目指すサッカーは今年も健在ということか。

しかし、東京は立ち上がりの時間帯に得た決定機やセットプレーを得点に結びつけることはできず、試合は次第に五分の展開へと移行していく。前育は今年の選手権でも活躍した皆川10のポストプレーを軸に、セカンドボールを拾ってシンプルにサイドの突破を仕掛けてくる。また、何度か東京の危険なカウンターに晒されたが、前半の半ば以降はディフェンスラインの対応が次第に安定感を帯びるようになり、少しずつリズムを前育に引き寄せることに成功した。

先制は前育。左サイドの突破から放ったシュートがバーを叩き、こぼれ球を拾って左サイド→中央と展開。その後ワンプレーあって(観戦席からは電柱が視界を遮りよく分からなかった)、PA中央にこぼれたボールをフリーになっていた粕川11がボレーで押し込む。その後は東京がセカンドボールを拾うと早い展開からゴールに迫ったが、前線4枚のみの単発的な攻撃が多く、なかなか決定機には至らない。前半の途中から三田14がトップに入って山口9が2列目の左に、そして星7を2列目右にと前線のポジションは流動的に変化。また、左サイドは廣木4のオーバーラップから厚い攻撃が行えていた反面、右サイドは全体的にサポートが少ないように見受けられた。

後半立ち上がりは、攻め急ぐ東京の攻撃を受け止める前育、という前半から続く図式は変わらず。しかし、東京の同点ゴールは思わぬ形でもたらされる。54分、右サイド裏のスペースへのフィードに前育GKがPAを飛び出して対応。スライディング気味に対処した際にボールが手に当たったように観えたのか、東京の選手達が一斉に「ハンド!」をアピール。結局、このプレーで主審はファールを取らなかったが、ピッチ上の選手の緊張が緩んだ隙にこぼれ球を拾った佐々木15がループシュートを放ち無人のゴールを揺らす。

更に61分には、山崎18がPA左をドリブル突破しシュート。至近距離のシュートに前育GKがよく反応したものの、弾いたボールはそのままゴール内に吸い込まれ東京が逆転に成功。ゴールを決めた際に、ピッチ上の選手全員が全身で喜びを表現する姿は、2年前にクラ選や三ツ沢で見た陽気な東京U-18の選手達の姿を思い起こさせる。

終盤は前育のパワープレーを東京が弾き返す場面が続いたが、ゴールを奪うことはできずに2-1のまま試合終了。最後の方は交代選手が入って前育の前線のスケールはより高くなったが、逆にスペースを突く動きが少なくなりサイドを有効活用できなくなったのが残念だった。

まだまだチームとしては途上という印象ではあったが、やはり両チームともに個人の能力は高く、夏や秋になれば、今年もまた全国の舞台で中心的な存在となりうるのだろう、と感じる一戦でした。