モルテンカップと関西U-15リーグ代表決定戦

津守U-13が関西大会への進出を、そして大阪No.1を目指して戦ったモルテンカップ決勝トーナメント。

大阪市SS2001とのベスト8の一戦は苦しい展開に。個のチカラで上回りポゼッションも支配するものの、ペナエリア手前から停滞し、なかなかフィニッシュに持ち込むことができない。最終ラインからワイドに展開しピッチを広く利用するも、サイドチェンジ後のサポートとアクションが乏しく、逆にサイドで孤立してしまう場面も。そして一瞬の隙を突かれて先制点を許し、0-1で前半を終了。更に後半立ち上がりに獲得したPKを外してしまうと、アップセットを許してしまうのではないかという雰囲気がピッチに漂い始める。

この流れを変えたのは途中出場の2選手。後半開始から出場の金永洙(ヨンス)は高いキープ力で前線にタメを作り、サイドアタックを促す。そして後半途中から出場の西本雅崇(マーボー)が、ひと学年上のカテゴリでチームを救うプレーを魅せる。混戦からPA内でボールを持つと、絶妙な切り替えしでGKを交わし同点ゴールを奪う。これで引き寄せた流れのまま、逆転ゴールを奪うことに成功し、最後はきっちり試合をクローズしてベスト4進出。多くの課題が確認された試合だったが、この世代では選手達の成長を促す絶好の機会ともいえる。翌日の準決勝と決勝で、より逞しくなった姿が観られることを期待しながら万博を後に。


そのまま舞州に移動してU-18の練習を観戦予定だったが、予定変更により2時間早く開始されていたようで到着した時はすでに終了間際。4分の1コートゲームと、クロスからのシュート練習を観戦。中谷監督をはじめとしてコーチ陣もよく選手を盛り上げ、楽しみながらも締りのある良い雰囲気の練習。ただ、残念ながら怪我人が多いのが気掛かりだったが...


日曜日。モルテンカップベスト4の相手は、昨年夏のクラ選にも出場した岩田FC。前日よりレベルの高い対戦相手ではあったが、この日の津守U-13は昨日とは見違えるパフォーマンスを披露。スタートからトップに永洙が入ったこともあるのだろうが、それに加えて前線からのプレッシングが機能し、高い位置でボールを奪いチャンスを量産。前線からのプレスが機能することで、前半は特にボランチの2人の良さが際立っていた。開始早々に先制点を奪い、前半終了間際に失点を許すものの前半を2-1で終了。後半は両サイドの積極的なアタックが機能して追加点を奪い、4-1で決勝進出を決める。


そして決勝戦は永遠の宿敵、ガンバ大阪ジュニアユース。これまでとはレベルの違う相手に対し積極的に仕掛けて決定機を演出するものの、シュートがポストに弾かれるなどあと一歩の場面が続く。逆に先制点を許して0-1で前半を終えたが、可能性は充分に感じられる前半だった。後半に入り0-2と引き離されてしまったが、永洙がPKを獲得し本人がきっちり決めて1点差に迫ると、その後は津守U-13が押し込む展開に。しかし、カウンターから失点を許し1-3となると、奮闘も届かず準優勝で大会を終える。

最後は敗れてしまったものの、一戦ごとに津守U-13のサッカーは内容が良くなり、そして逞しいサッカーになっていった。真中監督が選手達に求めるサッカーがより高いレベルで実践できれば、関西大会で更に上を行くことができると思う。

全国大会を目指して頑張れ!津守U-13!!


そしてモルテンカップの決勝前に行われた、関西U-15リーグ大阪府代表決定戦。新生西U-15が吹田JFC千里丘との一戦に挑む。昨年のクラ選関西予選の決勝トーナメントで、一昨年の高円宮杯関西大会の決勝リーグで、常に西U-15の前に立ちはだかった強敵との一戦。隣のピッチでガンバユースと井戸スタメンの桃山学院大の試合があったため前半は両方が観れる位置に陣取った。しかし、西の試合に集中すべきだったと桃大の試合をチラ見して後悔...

立ち上がりは両チームともボールが落ち着かず、どちらかというとカウンターに強みを見せる千里丘の良さの方が目に付く展開。しかし、西U-15も次第にボールを落ち着かせてチャンスを演出し始め、先制点を奪うことに成功する。右サイドの2列目に入った長谷川の突破から最後はFW萩原がキッチリ決めて1-0で前半を終了。

後半は長谷川2ゴールと南の裏への抜け出しからのゴール、そして萩原のハットトリックで6-1と快勝し、関西U-15リーグ出場権を獲得!!西U-15は大阪クラブユースU-15プレシーズンでも吹田JFC千里丘に既に勝利している。千里丘に対する苦手意識があったとすれば、それは外で見ていた大人達だけだったのかもしれない(笑)

終盤は前掛かりになった千里丘に対してカウンターがハマった部分もあり、結果がそのままチカラの差などと慢心だけはしてほしくない。しかし、今のアグレッシブなサッカーに結果も伴ってくれば、昨年以上に面白いチームになっていくはず。あとはスタメンの選手もメンバー外の選手も、そして西U-14だけでなく西U-13の選手達も、互いに高めあう雰囲気を持って切磋琢磨していってほしいなと思います。


そして最後は南津守に移動してU-18練習試合 vs FCライオス戦を見学。雨風で非常に寒いコンディションの中も、選手達はアグレッシブなプレーを披露。怪我人が多かったこともあるが、監督が変わることでメンバーの組合せも昨年とは一変し新鮮な印象を受けた。一方で、昨年よりもパス回しが早くなっている分だけ一本調子な印象も受けたが、これは今後もっと詰めていくところだろう。

今試合に出れる選手達はこのチャンスをモノにしてポジション争いに食い込めるように、そしてリハビリ中の選手達は決して焦ることなく、今できることをしっかりこなしていってほしい。置かれている状況でベストを尽くした選手にはチャンスが確実に回ってくる。それが現在のトップチームとは決定的に異なる、ユースの最も良いところだから。


プレシーズンマッチも若干観てみたかったという気持ちもありますが、それ以上に密度の濃い試合を4試合も観ることができて、満足感いっぱいの週末でした。