高円宮杯(U-18)vs 浦和レッズユース@西が丘サッカー場

関東に住んでいることもあり、例年はセレッソの勝ち上がりとは関係なくベスト8やベスト4の試合を見に行っていた。しかし、今年は見に行く気にならない。本気で全国を取ると信じてたからかな...日を追うごとに少しずつ悔しさが湧き上がってくる。

高円宮杯ベスト16、浦和レッズユースとの対戦は1-5の敗戦。点差はリスクを取って点を奪いに行った結果だが言い訳にはしない。選手達も決して言い訳はしないだろうから。

率直な感想として、レッズは想像以上に良いチームだった。今年観戦したプリンス三菱養和戦やクラ選神戸戦の印象から、個人的には互角以上の戦いができると期待していた。しかし、この日のレッズは更に上をいくパフォーマンスを見せた。


GK:石川
DF:夛田、原(→杉本)、篠原、扇原
MF:道上(→永井)、細見、面家、丸橋
FW:山口[CAP]、中東(→寺田)


立ち上がりはセレッソペース。今大会絶好調の優治のポストプレーに、螢、マル、隼人が絡みサイドからレッズの守備陣を崩しにかかる。特に、クラ選を怪我で逃し、今大会に人一倍気合が入っていた隼人の右の突破が印象的。

一方、レッズは1トップの背後から飛び出してくる原口、高橋をはじめとした強力な攻撃陣でセレッソゴールを脅かす。守備陣の奮闘により危機を未然に防ぐも、規格外のスピードに苦慮。早い時間にイエローが乱発されたこともあり、高い集中が必要となる展開に。

一進一退の攻防の中、先制点はセレッソに。前半24分、タカの左からのクロスを優治がヘッドでファーへループ気味に流したボールがネットへと吸い込まれる。優治の気持ちで押し込んだ先制点。これでセレッソペースにと思ったが、逆にレッズの選手にスイッチが入る結果に。

前半27分にCKからニアに飛び込まれ失点を許すと、更に前半41分に波状攻撃から逆転弾を許し1-2。

しかし、セレッソ大阪U-18の選手達はギリギリのところで持ちこたえる。直後の完全に不可解なPK判定(と言い切ってしまおう)で追い詰められるも、今期公式戦初先発、努力の天才GK石川が完璧なPKセーブ。3年前のU-15高円宮杯、備後でガンバジュニアユース相手に魅せたPK戦の記憶が蘇る。

その後、螢の突破からGK1対1などの決定機を作るも、ゴールには至らず前半1-2で終了。次の1点が勝敗を決するという緊張感の中、後半戦に突入。

後半、立ち上がりからセレッソベンチが動く。隼人に変えて仙台戦ハットトリックの龍を投入し、夛田を前目にスライドさせた3-4-3っぽい布陣で追加点を狙う。積極的な前線からのプレッシングで挑むも、完全に自分達のペースに持ち込むには至らない。

そして、レッズの個のチカラに決定的な3点目を奪われてしまう...

その後も同点、逆転を目指し最後まで攻め立てたが、レッズのカウンターが機能し1-5で試合終了。昨年同様、高円宮杯はベスト16で敗退という結果に。

クラ選の柏戦後と同じ感想になってしまうが、やはりこのレベルのチームに勝たないと全国タイトルには届かない、ということなのだろう。レッズはクラ選のときと比べて「チーム」としての完成度がより高くなっていると感じた。Jユースカップでこうした強いチームに勝つためにも、チームとしても、個人としても、もうワンランク上を目指して切磋琢磨して欲しい。


極めて勝手な憶測だが、1ヵ月後のJユースに向け、チームは一度シャッフルされ、新たにビルドアップされるのではないだろうか。そのときに主役となるのは、これまでBチームで努力を続けてきた選手達。また、国体や世代別代表で経験を積む選手もいれば、高円宮杯で浮上のキッカケを掴んだり、この期間に精神的に一回り成長した選手もいるだろう。

個々人が強烈な個性をぶつけ合う中で、最高のチームが生まれる。Jユースカップの予選が、個性が輝き、最高のチームが創発されていく過程となることを期待している。そして、全試合をホームで戦えるトーナメントで、望むべき最高の結果が得られることを願ってやまない。


選手、スタッフ、サポーター...全員のチカラを合わせて、最後のタイトルに挑もう