クラブユース選手権(8/9、8/10)

3週連続Jヴィレッジの最後を担うのは2年連続で全国の舞台に挑む津守U-15。セレッソトップの歴史には見られない勝負強さで関西を制した勢いのままに、Jヴィレッジでもセレッソのサッカーを!


【大会初日:vs 清水エスパルスジュニアユース】

大挙して押し寄せた清水サポ&清水の親御さんで埋め尽くされたピッチ5。

GK:高木
DF:戸口、阪口、小池、紀田
MF:井口(→阪上)、園村、秋山(→住田)、川崎(→木村)
FW:南野(→福田)、魚住

通常では経験できないアウェーな雰囲気の中で得た貴重な勝ち点3。

開始直後はセレッソのペース。キックオフ直後に攻勢をかけ、開始早々に決定的な場面が訪れるも枠を捉えることはできず...

時間と共に、ポゼッションは次第に中盤でフィジカルに勝る清水へと移行。しかし、セレッソもディフェンス陣が高い集中力で清水の攻撃をシャットアウト。特に最終ラインからチームを引き締め続ける小池のキャプテンシーは「素晴らしい」のひと言に尽きる。また、CB阪口も屈強な体格を活かして制空権を得、前線に基点を作らせない。右SB戸口は粘り強いカバーリングで決定機を防ぎ、左SBの紀田は積極的なオーバーラップと正確な左足でチャンスを演出。

押し込まれ気味の展開も、時折繰り出すカウンターからサイドを破ればその多くがチャンスとなり、決定機の数はほぼ五分。ミドルを最高のタイミングではじき出すGK高木の活躍もあり前半は0−0のまま終了。

後半、2トップの魚住と南野、両サイドの井口、川崎の献身的なディフェンスに加え、献身的にプレッシングをかけ続ける秋山、ワイドな配球でゲームを作る園村の両ボランチの奮闘で次第に流れを引き寄せる。そして後半16分、川崎が左サイドから中央へとドリブル。右足を振り抜いた豪快なシュートはゴール右上隅を叩いてネットに吸い込まれセレッソが先制!

終盤は清水の攻勢に晒されるも、途中出場の福田、翔、阪上の前線からのチェイシング、住田のセンス光るゲームメイクでチームは安定。魚住は衰えることの無いスタミナとスピード、そしてボールを持てば積極的なアタッキングで清水DFに脅威を与え、キャプテン小池はその声を絶やすことなくチームに喝を与え続ける。そして関西予選の躍進の立役者、高木のファインセーブも飛び出し1−0で逃げ切りに成功。大会初日に貴重な勝ち点3を手にした。

フィジカルの差からセカンドボールの奪取に課題が見えたようにも感じたが、まだまだチームは良くなると思えた大会初日。


【大会2日目:vs コンサドーレ札幌ユースU-15】

大会2日目は札幌U-15との対戦。およそ2週間前に行われたU-18同士の激闘が思い出される...
この3週間、個人的には延べ8試合目にして始めて経験するJヴィレッジのメインピッチ、ピッチ3。

GK:高木
DF:戸口、阪口、小池、紀田
MF:井口(→阪上)、園村、秋山(→住田)、川崎(→木村)
FW:魚住、南野(→福田)

昨日同様、立ち上がりはセレッソ。立ち上がりは昨日より中盤でのボールの落ち着きも見られ、入りは良かった。守備でもFWへのフィード以外にはさほど脅威を感じることもなく、「先に1点取れれば」と思っていた矢先の出来事。

前半15分、サイドでの中途半端なクリア拾われ、中央で繋がれ予想外の失点。その後は次第に札幌へと試合の流れは傾いてしまう。大会初日とは異なりフィニッシュまで行く場面も少なく、上手く行かないという印象を抱えたまま終えることになった前半の35分間。

後半、古賀監督が積極的に動く。開始から阪上、住田、福田の3人を同時投入。押し上げを図るも、札幌の組織的な守備の前になかなかフィニッシュまでボールを運べない苦しい展開。そんな中でも、魚住は前線から相手を追い回し常にチャンスを狙い続け、小池はチームメイトを鼓舞するだけではなく積極的なインターセプトと激しいコンタクトで人一倍勝利への執念を見せる。

彼らの執念が実った後半31分、戸口のフィードを受けた魚住が相手DFと競り合いながらPA内へと侵入。そして振り抜いた左足から貴重な同点ゴールが生まれる。「もう1点」という雰囲気のなか、試合は一気に打ち合いの様相へ。

そして後半33分、試合を決定付けるワンプレー。ペナルティエリア内で止まった状態で相手ボールに出した足の脛同士がぶつかったのか、遠目からは判断のつかないプレーでPKを取られてしまう。これを決められ土壇場で札幌に勝ち越しを許してしまう。

最後は懸命にゴールを目指したものの、ロスタイム2分を守りきられ無念のタイムアップ。グループ突破は、3日目に持ち越されることに。


そして3日目、自分は観ることはできなかったが、鹿島に0−4で敗れて悔しい予選敗退の結果に...


恐らく、選手にとっては悔しさだけが残る大会。しかし重要なのは、この経験を次の成長に繋げること。札幌戦のあとに見せたあの涙が、あの悔しさがあれば君達はもっと強くなれる。

また、本当に強くなるためには、あのPKは受け入れなければならないのだろう。ジャッジに試合が左右されることは決して少なくない。皮肉なことに、下部組織ではプロよりもその傾向が強いかもしれない...それでも、ひとつひとつのジャッジを受け入れた上で自分達のサッカーを貫き通すことのできる、真に強いチームを目指してほしい。


お疲れさま、津守U-15。今はゆっくり休んで、また次の戦いに向けて、勝利を目指して走り始めてほしい。


秋の高円宮杯関西予選で、更にひとまわり成長した姿を楽しみに待っています。