クラブユース選手権(7/26、27)

全国大会を勝ち抜けることは、決して簡単なことじゃない。「死のグループ」と称されているグループBでの戦いは想像以上に厳しく、セレッソ大阪U-18は火曜日に大一番を迎えることになる。

大会2日間を終えて1勝1分の勝ち点4。東京ヴェルディと得失点、総得点、直接対決全てで並んでの首位。大会3日目にはマリノスユースを破り、GL突破に可能性を残す札幌ユースとの決戦。自分を信じ、仲間を信じて、セレッソのサッカーが表現できれば。ピッチ内外の選手だけでなく、Jヴィレッジに来れなかった選手達の想いも乗せて全員で戦えばグループリーグは必ず突破することができる。明日はゆっくり休んで、万全の体制で大会3日目に臨んでほしい。

以下、大会初日、2日目の所感。2日間の各チームのスカウティングの多さから、また今日のヴェルディの内容から、ここで隠す情報も無いだろうとは思うものの、極力自分の感じたことを中心に。


まず初日。横浜Fマリノスユース戦@ピッチ1。

GK:一森
DF:夛田(→野口)、原、面家、扇原
MF:杉本(→辻)、細見、中東(→李)、丸橋
FW:山口、永井

昨年の大会初日と同カードであり、一年越しのリベンジマッチ。終始緊張しっぱなしだった自分は気付かなかったが、ピッチ1には、ちょっとあり得ないほどの観客とスカウティングで一杯だったらしい...

多少硬さが観られた立ち上がりも、次第に落ち着きを取り戻していく中でいつものセレッソへ。昨年のU-17ワールドカップ代表2トップの斎藤、端戸の2トップを、康生、原慶の二人が完全封殺。特に、この一戦に誰よりも強い想いを持って望んだであろう原慶のパフォーマンスは本当に素晴らしかった。

また、ディフェンスへの貢献面で外せないのは、ボランチ細見の存在感。彼が2年生にして8番を背負い、不動のボランチを任される理由の全てがピッチ上で表現されていた。

ポゼッションの高まりと共にセレッソペースへ。中央でボールを持ったタカの縦への優しいフィードに、絶妙のタイミングで飛び込んできた螢が豪快なダイビングヘッド!待望の先制点を上げて勢いに乗るセレッソU-18。

得点シーン以外にも、健勇と夛田のコンビネーション。健勇はU-18ではこれまでに観たことが無いくらい楽しそうに自分のプレーを表現し、相手選手を翻弄し続けた。コンビネーションも抜群で、後半の夛田による2点目はこの流れからもたらされた。

2−0とした後は、セットから危険な場面が1、2度あったものの、終始セレッソがゲームを支配。途中出場のテヒョンは昨年の赤堀を思い起こさせるような積極的なプレーで貢献。全国の舞台でいきなりのチャンスを得た野口も与えられた役割を遂行してみせた。

プリンス関東2位の強豪にチカラの差を見せつけての完勝。関西の、セレッソの強さを証明できた一戦。

個人的にも、おそらくセレッソユースに関わる全ての人達にとっても嬉しい1勝であることは間違いないのだが、翌日にまた厳しい戦いが待っているのが、短期決戦の難しさか。


大会2日目、東京ヴェルディユース戦@ピッチ5。1勝同士で迎えたGLの行方を占う一戦。

GK:一森
DF:夛田、原、面家、扇原
MF:杉本、細見、山口、丸橋
FW:中東(→李)、永井(→辻)

ヴェルディが研究してきたのか、それともヴェルディのサッカーにセレッソのサッカーが噛み合わなかったのかは微妙なところだが、初日とは異なり苦戦を強いられた一戦。苦戦とは言っても内容的には5分で、勝っていても全くおかしくない試合ではあったのだが...

この日はスタートからトップに張った優治が爆発。先制点となったPA外から左サイドネットを揺らしたミドルシュートは「完璧」のひと言。また、後半の立ち上がりにもマルのクロスに完璧にヘッドで合わせる。残念ながら相手GKのスーパーセーブに阻まれ惜しくもゴールはならなかったが、FWとしての怖さを相手に与え続けた。

その後、セットプレーの流れから、スーパーなボレーを決められ同点に。相手を褒めるしかなく、これまでパーフェクトなプレーを続けてきた純にとってもノーチャンスだった。セレッソは初日にコンディションの良さを見せたテヒョン、更には攻撃的なプレーと高い決定力で相手ゴールを脅かす克麻を投入して相手ゴールに迫る。

一方、ディフェンスでは康生が圧倒的な対人の強さと素晴らしい読みで危険な場面をことごとくシャットアウト。今日の試合、彼に助けられた部分は本当に大きかった。

終盤はサイドの崩しやセットプレーから、何度か決定的な場面を作り出すものの、1−1ドローのままタイムアップ。客観的には妥当な結果といえるのかもしれないが、何とかして勝たせてあげたかった...

とはいえ、何も悲観する要素はない。他のグループリーグとの兼ね合いから、仮にこの試合に勝っていたとしても3日目に負けたらGLを突破できない可能性が残る。「3日目の試合に勝てばGL突破が(ほぼ)確定」と言う意味では、状況は全く同じと言っていい。ゾクゾクするような試合が続く短期決戦。自分達のチカラを信じて、ひとつひとつの試合に全力で挑み続ければ、自ずと道は開かれる。


みんなで、ピッチ上の選手だけではなく、セレッソに関わるみんなのチカラを合わせて戦い抜こう。