プリンスリーグU-18関西 vs 近大和歌山 @紀三井寺球技場

GW真っ只中での紀三井寺開催は移動が大変。公共交通機関も信じられないくらいに人多いし。

サッカーに「楽な試合」は存在しない。長くサッカーを見続けてきた中で頭では理解はしているつもり。しかし、連勝し勢いに乗ってくると「次もいけそうかな」という感覚になってしまう。油断したわけではないが、相手に主導権を奪われる苦しい試合だった。

GK:一森22
DF:堀尾33(→寺田25)、原12、面家2、扇原5(→宮薗32→田中30)
MF:夛田26、細見8、杉本20(→道上19)、丸橋11
FW:山口10[CAP]、永井9(→西岡田3)


風があったからまだ良かったものの、照りつける日差しは真夏のそれで難しいコンディション。


前半開始2分、螢の左CKをファーにいたマルが頭で綺麗に合わせて先制。これでセレッソペースで試合が進められると思われたのだが、実際はここが苦しい試合の始まりだった...

近大和歌山は失点後も集中を切らさず、組織的な守備でセレッソの攻撃を寸断。アタッキングエリアへの進入を許さず、健勇、マルの両サイドも上手く押さえ込まれる。ボールは支配するもののフィニッシュには至らず、時折発動するカウンターには危険な香りが漂う。追加点が奪えずジリジリした試合展開の中、ベンチは早い段階で動く。
左SBのタカに変えてFW宮薗を投入。螢がボランチに下がり、ボランチでスタメンだった夛田が左SBへ回る。しかし、更に健勇に変えて道上の投入準備を行っていた矢先の33分、CKをヘッドで合わされ同点にされてしまう。勢いは止まらず37分にも失点を許し、逆転され1-2で前半終了。近大和歌山にとっては、まさに「してやったり」の45分。

後半、ベンチも同点、逆転ゴールに向け試行錯誤。57分、宮薗に変えて田中慶太をボランチに投入し、螢を再びFWに。更に67分、堀尾に変えて舜司を投入し、DFの枚数を減らして得点を奪いに行く。そして71分、途中出場の舜司が大きな仕事をやってのける。マルの右CKを螢がヘッド、このこぼれ球に反応し貴重な同点ゴールを奪う。更に直後の72分、マルのミドルシュートが相手DFに当たりオウンゴール。ピッチ上の選手だけでなく、ベンチやベンチ外の全ての選手で作り出した雰囲気、勢いで一気に試合を引っくり返した。
その後、永井に変えて篤史を左SBに投入し、システムを4-4-2に戻して試合をクローズ。当初の予想以上に苦しい試合となったが、何とか勝ち点3を得ることができた。

近大和歌山Aリーグ最下位に沈んではいるが、質の高いサッカーを展開する好チームだった。ガンバが苦しんだのも分かるし、セレッソが先制してから全く崩れなかったのも見事だった。

我らがセレッソは、前半の先制後は特にいつもと比べて運動量が少なく、攻めあぐねている間に相手にペースを持っていかれてしまった。セレッソのサッカーは相手を上回る豊富な運動量のうえに成り立っている。この試合を、自分達のサッカーを捉え直す良い機会にしてほしい。
とはいえ、一瞬でゲームを決める爆発力は見事。ピッチ上の選手ももちろんだが、それ以上に今年はピッチ外の選手がチームに勢いを与え勝利に大きく貢献している。今年は昨年と違いクラ戦予選が無いため、6月半ばのプリンス再開に向けて再び横一線でのポジション争いが始まるはず。これまで出場機会のなかった選手も、この日チャンスをモノにした舜司のように、ピッチ上でもっともっと輝いてほしい。

中断期間後のプリンスはAリーグ残り2試合。ここをしっかり戦って全国への切符を掴み取ることが最も大事。地に足を着けて、残り試合をしっかり戦い抜こう。


頑張れ!セレッソ大阪U-18!!