プリンスリーグU-18関西 2007 vs 科学技術高校 @万博大阪サッカーグラウンド

プリンスリーグ第三節、7チームによるリーグ戦は早くも中間地点を迎える。対戦相手の科学技術高校は、初戦ではヴィッセル神戸ユースに敗れたものの、第二節で滝川第二を3-2で下し、前評判に違わぬチーム力の高さを示している。勢いと実力を兼ね備えた相手から勝ち点3を奪い、Aリーグで頭ひとつ抜け出したいところ。

GK:本間
DF:桂田[CAP]、道籏、中東
MF:大庭(→藤本→道上)、丸橋、山口蛍、面家(→細見)、金井(→扇原)
FW:赤堀、李(→近藤)

この試合、セレッソ大阪U-18はひとつのチャレンジを試みる。直近2試合の4バックではなく、大庭と丸橋を両WBに配置した3-5-2を採用。CBを一枚増やして守備に重きをということではなく、中盤を厚く、更に両WBを高い位置に配してより攻撃的にという狙いがあったのだろう。

結果から言えば、残念ながらこのチャレンジは成功しなかった。立ち上がりこそボールを支配するも、科学技術の縦への速い展開に加え、両サイドのスペースを突く攻撃から次第にペースを奪われていく。前掛かりになったところを効果的に突かれ、早い段階で2失点。

これを受け、ベンチは3バックを諦めてディフェンスラインを4に変更。このシステム変更によってチームが次第に落ち着きを取り戻していくなかで前半は終了。勿体無い前半だったとも言えるし、ひとつの試みの結果だから仕方ないと考えることもできる。「勝負」という意味では、正直なところ消化不良な感じは残る。ただ、個人的には同時に後者に近い印象も。ひとつひとつが全国に繋がる重要な試合ともいえるが、選手やチームの可能性を追求するために、様々な試みを行うことは決して悪いことではないのではないか、と思う。

もしひとつあるとすれば、システム変更のために早い時間に交代となった選手のケアだけはきちんとしてあげて欲しいなと。交代は彼ら自身のパフォーマンスが悪かったせいではないと思うので。

後半はシステム変更後の勢いのままに攻めたて、52分に藤本のループで1-2。53分には赤堀のクロスを螢がヘッドで合わせて2-2とし、一気に試合を振り出しに戻す。試合の流れを考えると、藤本のゴールは本当に大きかった。後半の早い時間に点を奪ったことで試合の雰囲気をガラッと変え、直後の同点ゴールにも繋がったと思う。

その後も再三科学技術のゴールに迫り、FKやCKから多くのチャンスを作るが、決勝点を奪うには至らず、2-2のまま試合終了。システム変更の影響から交代枠の5人を使い切っており、終盤に前線にフレッシュな選手を投入できなかったことは個人的には残念だった。テヒョンがベンチに残っていれば...などと思ってみたり、ナオや上野も一発が期待できるので交代枠さえあればという想いが一瞬頭をよぎったりもしたが...

大事なことは、この結果を次に活かすこと。ひとつの経験を次に繋げられるチームこそ、真の意味で「強い」チームだと思うし、そういう強さを次の試合で見せつけてほしい。彼らはそれが充分可能な選手達でありチームだと思う。

次戦に向けて、良い準備を。頑張れ、セレッソ大阪U-18