怠惰な生活

先週土曜の知事杯もサハラの徳島戦も水曜のガス戦も、タイミングを逸して書かずじまいとなってしまった。次回からは真面目に書くと思います、多分。
金曜夜、江戸川人に散々揺さぶられたものの、色々考えるところもあり今週は都内で静養。土曜日は、西・津守ともに高円宮杯関西予選進出決定の報に安堵し、今日は決勝の結果に(公平でなければ駄目だと思いつつも)打ちのめされる自分を発見。まあ決勝はエキシビジョンマッチみたいなものなので...
で、結局この二日間はひたすら読書。といっても物理カテゴリにするほどあまりはかどらなかった...
前々から読もうと思っていながらも敬遠し続けていたこれを読み始める。
一応断っておくと、実は本を読むといっても完全に最後まで読みきっている本は少なく、半分とか3分の2ほどでPendしているものが多い。先日読んでいたこの本も、4章半ばまで真面目に読み進んだものの、その後のVirasoro代数の話などはぼんやり眺めて思い出した気になり、「あー、もうあとちょっとだ」などと勝手に思い込んでいたりと、所詮その程度(というか、q-analogのところは真面目に読んでおきたい...)。
話を元に戻してこれですが、教科書と科学史的読み物の中間みたいなものかな、と思っていたが、ちょっと趣が違うようだ。序論から著者の信念のようなものが結構前面に出ていて、思わず一つ一つの言葉をなめるように読み進めているためか、なかなか前に進まない。まだきっちりした理論展開が出ているわけでもないので何ともいえない部分があるが、基礎的な(すごいあたりまえと思っていた部分で)考えさせられることが多い(もちろん自分の学のなさも(が)原因としてありますが...)。

  • 母国語による認識と思考の大切さ
  • 不可逆過程論は、いかにして微視的力学の可逆性と巨視的現象の付加逆性を統一するか
  • 不可逆過程論における時間スケール変換?
  • 物理的因果律の捉え方?
  • 熱力学は物質の分子論的詳細とはある程度まで?独立に展開された物理学である
  • 非保存的物理量を熱力学に加えて不可逆過程論を進めるときには、粒子の衝突などに関する分子論的過程の知識が不可欠?
  • 広義の準静的変化
  • エントロピーの生成、エントロピーの生成速度、という概念
  • 動力学的、運動論的、熱力学的階層
  • 対象とする時間スケールと発展方程式による記述の相違

納得いくこと、いかないこと、そもそも良く分からないこと。気になる言葉を書き残しながら進めていかないと収拾がつかなくなりそう...

あとは、今月号の数理科学をパラパラめくって眺めてみたり。

また、物理とは関係ないが、高村薫の「照柿」が文庫版で出たので読み進めてみたり(←この時間が一番長かったような...)。ハードカバーが出てから文庫になるまで10年、例によって全面改訂。大筋はほぼ同じだが、細かい心理描写や情景描写は結構違うかも(読み較べしたわけではないので何ともいえないが、ハードカバーを最初に読んだ印象とは何となく違うような)。
というか、もう10年も経ってしまっているのか、という事実に激しく狼狽する平和な日曜日。