プリンスリーグ

決勝トーナメント準決勝。滝川第二高校との対戦。この試合の勝者が、全国大会である高円宮杯への出場権を得る非常に大事な一戦。朝イチの新幹線に乗り、新神戸駅へ。駅でTakeさんに拾ってもらい、車でユニバー記念補助競技場へ。コンビニに寄るなどして、9:30頃到着。
11:30キックオフ。立ち上がり、セットプレー(の流れ?)から、泉川(いずかわ)が右サイドからのクロスをヘッドで叩き込み、先制。ボランチを本職とするイズが、3トップの一角として貴重な先制弾をあげてくれた。その後試合は一進一退、贔屓目に見てややセレッソペースのまま前半終了。
後半立ち上がり、今度は逆にセットプレーから失点してしまう。センターサークルやや手前からゴールに向かって緩やかにあげたボールが、混戦からそのままゴールに吸い込まれてしまった(逆サイドのためよく見えなかった。公式記録ではオウンゴールとなっている)。後半は滝川第二の豊富な運動量が、少しずつセレッソを圧倒し始める。
そんな中、勝利をグッと引き寄せる永井のゴールは貴重だった。プリンス序盤は結果が伴わず苦しい時期もあった永井だが、中盤以降は与えられた時間の中できっちりゴールという結果を残している。本当に頼もしいエースに成長したと思う。
試合終盤。後半40分を回り、逃げ切りが明確に見えた時間帯で同点ゴールを決められてしまう。応援に必死で、このゲームに関しての詳細はほとんど覚えていない。気がついたら自陣PA内で敵味方入り乱れて混戦となっており、その中から押し込まれてしまったように見えた(他の人のブログには「ほぼフリーで」という記述があったため、こちらの認識が間違っているのかもしれない)。試合はそのままタイムアップ。15分ハーフの延長戦に入る。
延長戦前半。終了間際に同点とし、息を吹き返した滝川第二が一気に仕掛けてくる。右サイドからのクロスのこぼれ球を森島(大)に豪快に決められ3−2。スタミナ面で劣っているセレッソにとって、この一点は本当に重くのしかかる。
しかし、逆転された後、ポジションを最終ラインからトップに上げた岡村和哉が結果を出す。延長後半2分、ゴール中央へのスルーパスに反応し、キーパーの位置を冷静に見てゴール左隅に流し込む。3−3。試合を再び振り出しに戻す。灼熱の炎天下のもと走り続けた結果、両チームの最終ラインは間延びし、殴り合いの様相となる。
延長後半も半ばを過ぎた時点で、セレッソは再びオカムーをトップに上げ、決勝点を狙いに行く。が、これが裏目に出てしまう。右サイドからのアーリークロスをヘッドで合わされ、失点。3−4。その後の健闘もむなしく、このまま試合終了。
選手達は皆、悔しさのあまり泣いていた。それだけ高円宮杯に賭ける思いが強かったのだろう。試合運びの中にも何らかの問題があったかもしれない。もっとうまくやれれば全国への切符を手にすることができたかもしれない。それでも、今日のゲームはプリンスリーグのなかでは最も素晴らしいゲームだったと思うし、選手達は良くやったと心から思う。思うだけに、なんとしても全国に行かせてやりたかった...
ユースに対する意見はいろいろ耳にする。もちろん下部組織の重要な目的として、トップへの選手供給機能の確立というのはあると思う。でもユースの存在意義ってそれだけじゃない。たとえどんなに強いユースチームができたとしても、毎年トップに上げられる人間は多くて3人。大半の子はトップ昇格を果たせずにユースを卒業してゆくことになる。この大半の選手達には、たとえトップに昇格できなかったとしても、セレッソの一員としてサッカーに没頭できた日々に誇りを持ってもらいたいし、持たせるようにしてやりたい。
フロントやサポーターが、ユースを「セレッソファミリーの一員」と強く認識することから全てが始まると思う。この認識なしにいたずらに強化を行っても、真に地域に根ざしたユースチームを作ることはできないのではないかと感じている。「ユースが弱いから...」といっている人には、とにかくユースの試合を生で観てほしいと思うし、その上でユースを強くするために僕らが何ができるかということを改めて考えてほしいと思う。
試合後、トップの試合を観るために、等々力まで弾丸移動。2−3と敗戦したが、こちらはなぜ「ようがんばった」「次、次」になるのか理解できなかった。審判にぶち壊された試合とはいえ、前半の2失点は批判されて然るべき。
プロであるトップチームに甘く、無償で(と言ったら変なニュアンスになるが)セレッソの一員として戦っているユースに厳しいというは、いろんな面で違和感を感じてしまう。